2026年6月追記|レディース開幕前に読み返したい岡本詩菜さんの快挙
この記事は、岡本詩菜さんが2024年のWSOP レディースチャンピオンシップで、日本女性初のブレスレットを獲得した当時の速報記事です。
2026年6月時点で、岡本さんは2025年にも同イベントを制し、WSOPレディースを2連覇したブレスレット2本保持者として次のステージへ進んでいます。2026年のWSOP レディースチャンピオンシップは、現地時間6月25日12:00開幕予定です。
2023年準優勝、2024年初優勝、2025年連覇。3年続けて結果を残した流れを踏まえると、2024年の一手一手は単なる速報ではなく、岡本さんの大きなストーリーの中で読み返したい場面になっています。
この記事で分かること
- 岡本詩菜さんが2024年WSOP Ladies Championshipを制した流れ
- 2023年準優勝から2025年連覇へつながるストーリー
- ヘッズアップでチップリードを逆転した重要ハンド
- ポーカーを始める入口としてのJOPT Games
2025年の連覇速報や岡本詩菜さんのプロフィールを詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。


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2023年のWSOP レディースチャンピオンシップで、岡本詩菜さんは圧倒的なチップ量を持ってファイナルテーブルに進出しました。「日本女性初のブレスレットホルダー誕生なるか」と、日本のポーカーコミュニティ全体が注目した大会です。(その時の記事はこちら)
ヘッズアップまでは安定したプレーで勝ち進んだものの、終盤の展開もあり、惜しくも2位でフィニッシュ。試合後には「これは私の第一章です。」と綴り、多くのファンがその挑戦を称えました。
その翌年、2024年。岡本詩菜さんの「第二章」が、再びWSOPの舞台で始まります。
トーナメント基本情報
WSOP 2024 Event #71: $10,000 Ladies Championship No-Limit Hold’em
4日間イベント
1,245エントリー
優勝賞金 $171,732
*女性プレイヤーは$1,000で参加可能。女性以外のプレイヤーは$10,000で参加できる形式です。
WSOPのレディースイベントは年に一度の特別なブレスレットイベントで、世界中の女性プレイヤーが集まる注目度の高いトーナメントです。
優勝後に岡本詩菜さんが語ったこと
2024年の優勝後、岡本さんはLightTHREEにコメントを寄せてくれました。今読み返して印象的なのは、勝利をただの歓喜として語るのではなく、2023年の失敗をどう次の優勝につなげたのかを冷静に振り返っている点です。
コメントのポイント
- 2023年のFTではプレッシャーと緊張でミスが多かった
- 2024年はFTでAゲームを出す準備を実行できた
- 優勝後は周囲の反応に何より心を動かされた
- これからも「プレイの期待値を上げたい」という姿勢を大切にする
「今年優勝できたのは大きな運と、昨年の失敗を大いに活かせたからだと思います。」
「今年はFTでどうやったら緊張せずにAゲームができるかを考え実行できたことで、運も味方して優勝できました。」
岡本詩菜さん コメントより
悔しさを次の準備に変え、最後のテーブルで自分の力を出し切る。岡本さんの2024年優勝は、結果だけでなく、その過程にも大きな意味がありました。
当時のコメント全文を見る
まずは応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
今年優勝できたのは大きな運と、昨年の失敗を大いに活かせたからだと思います。
昨年は全体の約半分のチップを持ってFTに行ったのもあり、プレッシャーと緊張が過度にかかっていたことでミスプレイが多かったです。
今年はFTでどうやったら緊張せずにAゲームができるかを考え実行できたことで、運も味方して優勝できました。
自分の優勝に対しては「良いプレイができてよかった」と「ラッキーだったな」という感想が半々ぐらいですが、周りの友人が泣いてくれたり、「良い刺激をもらえた」と言ってくれたことが本当に嬉しかったです。自分が好きでやってることで、人の心を動かすことは人生であまりないと思うからです。
トーナメントは運要素が大きく、目標を持つことに意味がないと思ってるので今後も「プレイの期待値を上げたい(強くなりたい)」以外に具体的な目標はありませんが、応援してくださると嬉しいです。
本当にありがとうございました。
岡本詩菜さんの2024年WSOP優勝を振り返る
Day1〜Day2|日本勢トップで通過
2023年の岡本さんの活躍もあり、2024年大会には日本から15名の女性プレイヤーが参加。開幕時点から、日本勢への期待が高まる大会となりました。
1,245エントリーのうち、Day2に進出したのは312名。日本女性15名のうち、12名がDay2へ進出しました。
岡本詩菜さんは日本勢トップ、全体4位のチップ量でDay2へ進み、序盤から優勝候補の一人として存在感を示します。

Day2ではさらにチップを積み上げ、全体チップリーダーに浮上。187位以上が入賞となる中、日本女性は7名がインマネを果たしました。
Day3に残ったのは、1,245エントリーのうち36名のみ。岡本さんは前年準優勝からの再挑戦として、WSOP公式からも注目される存在になっていました。

「去年の忘れ物を回収したい」リベンジをかけた一戦へ
岡本さんはDay2に臨む際、「去年の忘れ物を回収したい」と投稿。2023年の準優勝で届かなかったブレスレットへ、もう一度挑む気持ちが伝わる言葉でした。
去年の忘れ物を回収したい🔥 https://t.co/5yQmTYgoRH
— Shiina Okamoto / 岡本詩菜 (@shiina_pkr) June 29, 2024
この投稿には、「がんばれー!」「しいなさん全力応援してます!」といった声が多く集まりました。
2023年に届かなかったブレスレット。その「忘れ物」を、岡本さんは2024年の第二章で取り返せるのか。大会は大きな期待を背負いながら進んでいきます。
Day3突破、最後の6人へ
Day1、Day2は規定レベル終了時点で生き残れば翌日に進出できるストラクチャー。一方、Day3は最後の6人が決まるまでプレーが続きます。
1,245エントリーからDay3に残ったのは36名。その中から、さらにファイナルテーブルの6名に入らなければなりません。

岡本さんはこの難関を突破し、公式ファイナルテーブルとなるDay4へ進出しました。
ファイナルテーブルの流れ|Jamie Kerstetterとの一騎打ちへ
ファイナルテーブルに残ったプレイヤー
Day4の公式ファイナルテーブルには、経験豊富なプレイヤーが並びました。
Jamie Kerstetter
チップリーダーとしてDay4に進出したアメリカのベテランプレイヤー。WSOP Circuitで2度の優勝経験があり、ポーカー解説者としても知られています。WSOPブレスレットは未獲得ながら、2022年のTag Teamで準優勝するなど実績は十分。初のブレスレット獲得へ大きなチャンスを迎えていました。

Shiina Okamoto
岡本詩菜さんはJamie Kerstetterと僅差のチップ量でファイナルテーブルへ。キャリアやトーナメント経験ではKerstetterが上回る部分もありますが、2023年の準優勝を経てこの舞台に戻ってきた岡本さんには、特別なストーリーがありました。

Linda Durden
3番手のチップ量でファイナルテーブルに進出。

Mor Kamber
4番手のチップ量でファイナルテーブルへ。ポーカー歴は約8年で、生涯獲得賞金は10万ドル規模のプレイヤーです。

Cecile Ticherfatine
ショート寄りのスタックでDay4へ進出。ポーカー歴は約10年で、WSOP Circuit優勝経験もある実力者です。

Ceci Liao
アベレージの約4分の1というショートスタックでファイナルテーブルに進出しました。

序盤に主導権を握ったJamie Kerstetter
ファイナルテーブル序盤は、チップリーダーのJamie Kerstetterが主導権を握りました。Cecile Ticherfatine、Mor Kamber、Linda Durdenを次々と退け、岡本さんとの差を広げていきます。
ファイナルテーブル開始時点では僅差だった2人のスタックも、この段階ではKerstetterが大きくリードする展開となりました。
残り3人、岡本詩菜さんがCeci Liaoを下す
残り3人の局面で、ショートスタックのCeci LiaoがQQを手にします。それまでオールインかフォールド中心だったLiaoが、チップリーダーJamieのオープンに対して小さめの3BETを選択。
しかし、その後ろで待っていた岡本さんのハンドはKK。岡本さんが4BETオールインを返し、Liaoがコールします。
この勝負を制した岡本さんがLiaoを下し、Jamie Kerstetterとのヘッズアップに進みました。

運命のヘッズアップへ
ヘッズアップ開始時点のスタックは、Jamie Kerstetterが約1,500万点、岡本さんが約960万点。岡本さんはカバーされた状態からのスタートとなりました。
2023年も、岡本さんはこの最後の一歩でブレスレットに届きませんでした。だからこそ、2024年のヘッズアップには特別な意味があります。日本のポーカーファンにとっても、前年の悔しさを思い出さずにはいられない場面でした。
ヘッズ!1ハンドに一喜一憂せずに淡々とやります。
— Shiina Okamoto / 岡本詩菜 (@shiina_pkr) July 2, 2024
岡本さんのヘッズアップに向けた投稿にも、多くの応援が集まりました。
チップリードを逆転したフルハウス
Jamie T8o
岡本さん A2o
フロップ 2-9-7
ターン 2
リバー A
岡本さんはリバーでフルハウスを完成させ、バリューベット。オープンエンドストレートドローで終わったJamieはブラフレイズを仕掛けますが、岡本さんがこれをコールします。
このハンドでチップリードが逆転しました。

この後も岡本さんは着実にJamieを追い詰めていきます。最終的にはJamieが約300万点、岡本さんが約2,100万点と、スタック差は大きく広がりました。
ラストハンドは95o、ブレスレット獲得へ
ラストハンドは、岡本さんが95o、JamieがA7o。
フロップはT-A-9、ターンは5。岡本さんのチェックに対してJamieがベットし、岡本さんはチェックレイズオールインを返します。Jamieがコールし、勝負はリバーへ。
リバーは2。JamieはAのワンペア、岡本さんは9と5のツーペアとなり、ついにブレスレットを手にしました。
日本女性初のブレスレットが持つ意味
優勝の瞬間、そのニュースはXを中心に一気に広がりました。世界のヨコサワさんやじぇいそるさんをはじめ、多くのプレイヤー・ファンが岡本さんの快挙を祝福しました。



会場では、日本から応援に駆けつけた仲間たちとハイタッチ。世界のヨコサワさん、木原直哉さん、りゅうたろうさん、ふぁるこんさんなど、日本のポーカーシーンを代表する顔ぶれもその瞬間を見届けました。

ブレスレットを手にした岡本さんの姿は、日本のポーカー史に残る一枚になりました。
日本女性初のWSOPブレスレットホルダー。
その称号は、これからポーカーを始める人や世界を目指すプレイヤーにとって、大きな道しるべになるはずです。

こうして、岡本詩菜さんの第二章は、WSOPブレスレット獲得という形で大きな節目を迎えました。2023年の悔しさがあったからこそ、2024年の優勝はより重みのあるものになったはずです。
そしてこのストーリーは、2025年のWSOP レディース連覇へと続きました。2026年のレディース開幕を前に、岡本詩菜さんが積み上げてきた強さと、日本のポーカーシーンに残したインパクトをもう一度振り返っておきたい快挙です。
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