【控訴棄却】じゃんけんポーカー店長自死、二審も約1億円の賠償命令

名古屋高裁、ポーカー訴訟控訴棄却

名古屋市の「じゃんけんポーカー今池店」で店長を務めていた井上遥樹さん(当時25歳)が2020年11月に自ら命を絶った問題で、控訴審判決が言い渡されました。

2026年10月28日、名古屋高裁は会社側の控訴を棄却。計約1億160万円の支払いを命じた一審判決を支持しました。

本記事では、控訴審の結果と双方の反応、提訴当時の報道やSNSでの発信、店舗をめぐる動きを整理します。

目次

会社側の控訴を棄却、
約1億160万円の賠償命令を維持

2026年10月28日、名古屋高裁は、井上さんの遺族が運営会社や上司らに損害賠償を求めた訴訟で、被告側の控訴を棄却しました。

2026年3月18日に名古屋地裁が言い渡した、計約1億160万円の支払いを命じる一審判決を支持する判断です。

会社側は、井上さんの自死と業務に関連はないと主張していました。

しかし、名古屋高裁の原克也裁判長は、長時間労働が常態化する中での暴行による心理的負荷が、適応障害の発症と自死につながったと判断。業務との関連を否定する会社側の主張を退けました。

【控訴審判決のポイント】

  • 名古屋高裁が会社側の控訴を棄却
  • 計約1億160万円の賠償を命じた
    一審判決を支持
  • 長時間労働と暴行による心理的負荷を認定
  • 自死と業務の関連を否定する
    被告側の主張を退けた

遺族は判決に感謝、
会社側代理人はコメントを控える

取材に応じる井上さんの母親
引用:CBCテレビ

CBCテレビの報道によると、控訴審判決後、井上さんの母親は「適切な判決をいただいて感謝しております」と述べました。

Xでは、井上さんの母親を名乗る「名古屋ポーカー店パワハラ自死被害者の母」というアカウントが以下の投稿をしています。

一方、会社側の代理人弁護士は、判決後の取材に対して「特にコメントすることはない」と話しました。

出典:CBCテレビ/TBS NEWS DIG(2026年10月28日)

改めて振り返る——
じゃんけんポーカー今池店で
何があったのか

じゃんけんポーカー今池店
2020年11月
井上さんが自死

当時25歳。じゃんけんポーカー今池店で店長を務めていました。

2024年3月
遺族が会社側を提訴

暴行や長時間労働が自死の原因だったとして賠償を請求。報道を受け、店舗側の声明やガレソ氏の投稿、遺族側の発信が続きました。

2026年3月18日
一審で約1億160万円の賠償命令

名古屋地裁が、業務と自死との因果関係を認めました。

一審判決後
会社側が判決を不服として控訴

井上さんの自死と業務に関連はないと主張し、控訴審で争いました。

2026年9月16日
別の労災訴訟で不支給処分を取り消し

名古屋地裁が、遺族補償給付を不支給とした労基署の処分を取り消しました。

2026年10月28日
会社側の控訴を棄却(二審判決)

名古屋高裁が、計約1億160万円の支払いを命じた一審判決を支持しました。

2024年3月、遺族が会社側を提訴

井上さんが亡くなったのは2020年11月です。遺族は、職場での暴行や過酷な労働環境が自死の原因だったとして、2024年3月、運営会社や代表らに約1億600万円の損害賠償などを求めて提訴しました。

井上さんのスマートフォンには、店内のカメラが捉えた暴行の映像が保存されていました。

ガレソ氏の投稿で、SNSでも広く拡散

2024年3月21日には、滝沢ガレソ氏が、遺族による提訴や暴行映像、労働時間の記録について投稿しました。この投稿を通じて、事件はSNSでも広く共有されました。

運営側は当時の声明で業務との関連を否定

当媒体が当時の記事に記録した内容によると、運営側は2024年3月16日、提訴報道を受けて声明を発表。「訴状は届いていない」「報道の内容と異なる部分がある」などと説明していました。

同月23日には改めて声明を出し、暴行があったことは認める一方、過重労働や、暴行と自死との因果関係を否定。遺書の内容などを挙げ、業務が自死の原因だとは認識していないと主張していました。

その後、弁護士ドットコムの一審判決報道では、会社側が自死の原因として挙げた交際相手との関係悪化や金銭トラブルなどの反論は、裁判所に採用されなかったと報じられています。

遺族アカウントも、
事件や裁判について発信

同アカウントは、2024年の提訴当時から事件や裁判の状況について発信を続けています。

2024年3月30日の投稿では、息子が暴行の映像をスマートフォンに残していたことを説明。会社がハラスメントや長時間労働を認めず、謝罪もないと訴えていました。

2026年3月、一審判決をXで報告

2026年3月18日に一審判決が言い渡されると、同アカウントは「全面勝訴」と投稿し、支援への感謝を伝えました。

翌3月19日の投稿では、井上さんが暴行映像を保存していなければ、決定的な証拠を欠いていたかもしれないとも振り返っています。

会社側が控訴、10月に控訴棄却

会社側は一審判決を不服として控訴し、井上さんの自死と業務に関連はないと主張しました。

2026年10月28日、名古屋高裁は会社側の控訴を棄却。計約1億160万円の支払いを命じた一審判決を支持しました。

出典:弁護士ドットコム(2026年4月13日)、共同通信/大分合同新聞(2026年10月28日)

一審で認定された暴行と長時間労働

2026年3月18日の一審判決で、名古屋地裁は、井上さんが2020年10月に上司から蹴られるなどの暴行を受け、同月には70時間を超える時間外労働があったと認定しました。

これらによる心理的負荷で適応障害を発症し、翌11月に自死したとして、業務との因果関係を認めています。

一審の松田敦子裁判長は、当時代表取締役だった上司が、休日出勤や時間外労働を把握しながら対応せず、自ら暴行にも及んだことを指摘しました。

出典:産経新聞(2026年3月18日)、弁護士ドットコム(2026年4月13日)

労災の不支給処分も、
別の裁判で取り消し

会社への損害賠償請求とは別に、遺族は労災の遺族補償給付を認めなかった労基署の処分についても争っていました。

遺族は2021年4月に名古屋東労基署へ遺族補償給付を請求しましたが、同年10月に不支給とされていました。

2026年9月16日、名古屋地裁は自死と業務との関連性を認め、遺族補償給付を不支給とした処分を取り消しました。

こちらは労基署の行政処分を争う裁判であり、運営会社や上司らを相手取った損害賠償請求訴訟とは別の手続きです。

出典:共同通信/佐賀新聞(2026年9月16日)

今池店の閉店と、別の7店舗のブランド変更

井上さんが店長を務めていたじゃんけんポーカー今池店は、2026年8月2日に閉店しています。また、2026年10月27日には、Master Zaki氏がじゃんけんポーカーの事業終了と店舗引き継ぎを告知しました。

むさぽの公式案内によると、今池店とは別の7店舗が、2026年12月から順次「MUSASHI POKER ROOM」へブランドを変更する予定です。

この店舗引き継ぎと今回の裁判との関係は、同案内では説明されていません。

判決の確定や支払い状況は未確認

2026年10月28日の控訴審では、会社側に計約1億160万円の支払いを命じた一審判決が維持されました。

ただし、確認できた報道では、判決の確定や賠償金の支払い状況までは明らかになっていません。

そのほか、ポーカー業界の最新動向や関連ニュースについては、以下のまとめ記事もあわせてご覧ください。

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この記事を書いた人

世界のヨコサワのROOTSでポーカーを始める。ポーカー歴約4年、週4日以上は都内のアミューズメントポーカー店舗に行くほどのポーカー狂。ROOTSでポーカーの楽しさを知りJOPTなどの大会に参加してポーカーの世界の広さを知り、海外にも挑戦するようになる。海外大会で優勝し200万円ほどの賞金獲得経験あり。

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