内川幸太郎さんは、麻雀プロリーグ「Mリーグ」の「サクラナイツ」に所属する麻雀プロ。麻雀プロとして活躍する一方で、JOPT(Japan Open Poker Tour)などのポーカー大会にも積極的に参加しています。Mリーグ「サクラナイツ」のエースである内川幸太郎さんが語る、ポーカーと麻雀の意外な共通点や違い、そしてプロならではのポーカーの楽しみ方についてご紹介します。
麻雀ファンもポーカープレイヤーも必見のインタビューをお楽しみください。
内川幸太郎プロに独占インタビュー
本日は、Mリーグファンにお馴染みの内川さんに、ポーカーとの出会いや思い出、そして麻雀プロから見たポーカー業界についてお話を伺いたいと思います。
「ヨコサワの動画は昔から見ていました」
ポーカーを始めたのはいつ頃、どんなきっかけだったんですか?
ポーカーを始めたのは28歳のときです。ちょうど麻雀プロになった後で、プロ同士の仲間内でポーカーをやる機会があったのがきっかけでした。
同期にガースというアメリカ人のプロ雀士いるのですが、彼はポーカーが大好きで、初期のJOPTにも関わっていて、ディーラーをしていたりしていました。彼と一緒に麻雀の大会でマカオに行った際、そこで初めてポーカーのトーナメントやキャッシュゲームに参加したのを覚えています。
海外でポーカーをプレイされたこともあるんですね!
ポーカーの勉強はされていますか?
ポーカーを強くなろうという気持ちよりも、楽しもうとい気持ちが強く勉強はしていませんでした。ただ、考えることは職業柄好きなので、プレーについて考えたり、周りのプレイヤーに質問したりすることはありましたね。自分のプレースタイルはエクスプロイトだと思います。
余談ですが、ヨコサワ(世界のヨコサワさん)の動画は昔から見ていました。彼とは仲が良くて、迷ったプレーがあったときに相談したり、逆に彼に麻雀を教えたりしています。最近では彼がNAPTでロングランした際は、仕事の合間に配信を見て応援していました(笑)
座学よりも実戦で強くなっていったんですね。
麻雀プロ同士でポーカーをするとのことですが、サクラナイツ内でもポーカーはしますか?
ありますよ。例えば、サクラナイツの森井さん(監督)にもポーカーを教えて普及しました。森井さんはJOPTで2位になったこともあるんです。他のメンバーだと、岡田さんはポーカーのことを全然知らなかったですが、堀さんや渋川さんは元々知っていたようです。渋川さんは手堅いスタイルで、堀さんはアグレッシブですね。みんなのプレースタイルは麻雀とポーカーで共通している部分が多くて、その人の個性がそのまま出ている感じがします。
チームは違いますが、鈴木たろうさんが麻雀プロでは一番ポーカーがうまいと思います。
「麻雀もポーカーも最高のコミュニケーションツール」
ポーカーに対する印象について教えてください。
麻雀は元々、娯楽のゲームとして始まりましたが、風営法の規制もあって18歳未満は麻雀店に入れません。一方で、ポーカーはアミューズメントとして運営されているので、18歳未満でも参加できるのが羨ましいですね。渋谷のGGPLでは高校生とも対戦したことがあって、ポーカーの未来は非常に明るいと感じています。また、私も子供向けの麻雀教室もやっていますが、ポーカーのように若い世代が始めやすい環境があるのは素晴らしいことだと思います。
JOPTなどでも若いプレーヤーが多く参加していますね。
ポーカーと麻雀の共通点や違いについて教えてください。
麻雀もポーカーも最高のコミュニケーションツールだと感じています。ただ、ポーカーの方がもっと気軽に話せる雰囲気がありますね。麻雀のおかげで普通なら出会えなかった有名人や大企業の社長などと会うことができましたが、ポーカーはそれ以上に多くの人と出会える思います。
ゲーム性で言えば、どちらも実力100%ではないゲームで、弱い人でも適度に勝てるところが魅力です。麻雀は運の要素が7割、実力が3割と言われることが多いですが、ポーカーは麻雀よりも実力が反映されやすいと感じます。また、ポーカーの方が確率が明確に出しやすい点も大きな違いです。
具体的にゲーム性の違いで感じる部分はありますか?
ポーカーよりも麻雀の方が選択する回数が非常に多くて、ツモ番や鳴き判断など、常に選択を迫られるのが特徴です。ポーカーは1ハンドで全て失う可能性があるので、S級ミスが許されないんですが、麻雀ではそうしたミスもうやむやになることが多いですね。例えば、麻雀ではS級ミスをしても結果的に流局になったり、他のプレイヤーが上がって横移動になって自分の損失がなくなるなど、大きな失敗が目立たないこともあります。
また麻雀は15〜20%が流局になるのに対し、ポーカーではほぼ必ず勝敗がつきます。その点で、ポーカーはよりシビアな面があると思います。
ポーカーまたは麻雀で、相手の癖を見つけて判断材料にすることはありますか?
麻雀プロ同士の試合ではなかなか癖を出しませんが、アマの方とやる時などは判断材料にする事はあります。テンパイ直近になったらそこまで良くおしゃべりしてたのが急に静かになったり、逆にダマテン入ったら喋り出したりしたりする事が多いです。
ポーカーは、似たシチュエーションでベットサイジングが違う時を注目してます。
また主にターンリバーですが判断速度も見ています。慎重なプレイヤーが普段より早いスピードで打ってきた時などは気をつける、みたいな感じで気にしてます。
「ポーカーは大きな賞金を狙えるのが魅力的」
ポーカーならではの魅力は何だと思いますか?
ポーカーは大きな賞金を狙えるのが魅力的だと思っています。夢があるといってもいいかもしれないです(笑)ポーカーは海外に行けば1億円の賞金が手に入るチャンスがありますよね。Mリーグが年俸制度を取り入れてくれたことで、麻雀プロの環境も改善されてきていますが、まだまだポーカーのスケールには敵わない部分があります。
ポーカーは世界的に大きな大会が多く、賞金も桁違いなので、夢を追いかけるにはとても魅力的な世界なのではないでしょうか。
JOPTにはよく参加されていますが、内川さんにとってJOPTはどんな大会ですか?
JOPTは国内で一番大きなお祭りのような大会です。三角広場でやったときの規模感は本当にすごくて、麻雀ではあのような広いフロアで大会を行うことはできないですからね。それに、ポーカー仲間が集まる社交の場としても機能していて、時間があれば必ず顔を出したい大会です。
麻雀の大会はどちらかというと緊張感が強くて、静かな雰囲気の中で行われますが、JOPTはみんなで楽しむという雰囲気があって、お祭りのように賑やかです。
大会に参加した中で印象に残っているエピソードはありますか?
そうですね、プライベートでもポーカーをする仲間として東海オンエアの虫眼鏡さんをJOPTに誘ったことがあります。そのとき、たまたま同じテーブルになって長いこと一緒にプレーしていたのですが、彼がAKを持っていたのに1枚フラッシュを引かれて飛んでしまったんです。そのとき、彼が頭を抱えていた姿がとても印象的でした(笑)。
今後のポーカー大会への意気込みを教えてください。
まだファイナルテーブル(FT)に残ったことがないので、そこを目標にしています。
麻雀でもベスト8と決勝では雲泥の差があるのですが、ポーカーのFTにも同じようなものを感じています。
「雀士よ、しのごの言わずに”カード”を配れ」
ポーカーをまだ遊んだことのない方やファンに向けてメッセージをお願いします。
まずは息抜きで一度やってみてほしいです。ルールは5分もあれば覚えられますし、ポーカーを遊んだことのない人は、しのごの言わずに一旦カードを配ってみましょう。麻雀をやっている人なら、不確定情報ゲームに慣れているので、きっと得意になるはずです。それに、ポーカーはコミュニケーションの場としても素晴らしく、普段は出会えない人たちと交流するきっかけにもなります。
Mリーグを見たことがないポーカープレイヤーにメッセージをお願いします。
麻雀を知らなくても、Mリーグというコンテンツを見れば必ず好きになると思います。Mリーグは、選手同士の対戦だけでなく、そこに至るまでの葛藤やドラマも見どころです。ポーカーのプレイヤーにも共感できる要素がたくさんあると思うので、ぜひ見てみてください。
また、麻雀を知っているなら、各チームの選手の中から「推し」を作ってもらえれば、もっと楽しんでいただけると思います。
最後に、次のJOPTに向けて一言お願いします。
年末のJOPTには参加する予定です。皆さんもぜひ足を運んで、一緒に楽しみましょう!大会で声をかけていただけることも多いですが、本当に嬉しいので、気軽に声をかけてください(笑)。プレー中の雑談など大歓迎です!ポーカーも麻雀も、どちらも一緒に楽しんでいけたらと思います。
Mリーグでの活躍はもちろんのこと、ポーカー界でのご活躍を楽しみにしております!
本日はありがとうございました!
話題沸騰中のMリーグ
Mリーグは、日本のプロ麻雀リーグで、トッププロ雀士たちがチームを組み、日本一を目指して戦う競技リーグです。毎シーズン、白熱した対戦が繰り広げられ、多くのファンを魅了しています。
詳しくは公式ページ(https://m-league.jp/)をぜひご覧ください。
内川さん参加のJOPTってどんな大会?
内川さんが参加しているポーカーイベント「JOPT」(Japan Open Poker Tour)はアジア最大規模のポーカーイベントで、国内外を問わず多くのプレイヤーが参加しています。
公式が公開しているドキュメンタリーは一見の価値アリ!
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