ポーカーの確率を理解することは、勝率向上への最短ルートです。
ポーカーは単なる運のゲームではありません。ポーカーの確率を理解し、それを戦略に組み込むことで、勝率を劇的に向上させることができる、非常に奥深いマインドスポーツです。
ポーカーを始めたきっかけが世界のヨコサワだという人、実はすごく多いですよね。彼の動画を見て「ポーカーってこんなに頭を使うんだ」と感じた人も多いはず。
YouTubeを中心に活躍する彼は、海外のトーナメントでも結果を残す実力派プレイヤーでありながら、ポーカーの理論や確率を分かりやすく伝える発信者としても有名です。

「なんとなく感覚でプレイしているけど、本当にこれでいいのかな?」
「強い役を待っている間に、チップがどんどん減ってしまう…」
ポーカーを始めたばかりの頃は、誰もがこのような悩みを抱えるものです。
この記事では、世界のヨコサワも解説しているポーカーの確率に関する知識を、初心者の方でもゼロから理解できるように徹底的に解説します。
【一覧表】一目でわかる!ポーカーの役が完成する確率
まずは、ポーカーの確率の全体像を把握しましょう。以下の表は、役の強さ順に、完成確率をまとめたものです。
役名 | フロップ | リバー | 組み合わせ数 |
---|---|---|---|
ロイヤルフラッシュ | 0.00015% | 0.0032% | 4 |
ストレートフラッシュ | 0.0013% | 0.027% | 36 |
フォーカード | 0.024% | 0.16% | 624 |
フルハウス | 0.14% | 2.60% | 3,744 |
フラッシュ | 0.19% | 3.25% | 5,148 |
ストレート | 0.39% | 4.62% | 10,200 |
スリーカード | 2.11% | 4.83% | 54,912 |
ツーペア | 4.75% | 23.50% | 123,552 |
ワンペア | 32.43% | 48.74% | 1,098,240 |
ハイカード | 50.11% | 17.41% | 1,302,540 |
「フロップ」は手札2枚と場の3枚の計5枚で役が完成する確率、「リバー」は手札2枚と場の5枚の計7枚のカードを使って役が完成する確率です。
ポーカー(テキサスホールデム)のゲームの進行は「プリフロップ → フロップ → ターン → リバー」の4段階で構成されます。
・プリフロップ:手札に2枚、場に0枚の状態
・フロップ:場に3枚のカードが開かれた状態
・ターン:場に4枚のカードが開かれた状態
・リバー:場に5枚のカードが開かれた状態
ポーカーの役ができる確率を見ると、ワンペアやツーペアは比較的頻繁に完成する一方、フルハウスやフラッシュはおおよそ30〜40回に1回ほどしか完成しないということが分かります。
【確率解説】もっと詳しく知りたいポーカーの確率

ポーカーの確率の全体像を掴んだところで、次はより具体的な”スターティングハンド”に焦点を当てて、確率を詳しく見ていきましょう。
【プリフロップ】AAってどれくらいの確率で出るの?
プリフロップで最初にプレイヤーに配られる2枚のカードは「スターティングハンド」と呼ばれ、この状態で勝負するか降りるかを決めます。これはその後のゲーム展開を大きく左右するため、自分の手札がそれくらいの確率で配られるものか知っておくことは非常に重要です。
ハンドの種類 | 確率 | 頻度 | 例 |
---|---|---|---|
ポケット(AA-22) | 5.88% | 17回に1回 | ♠️10・♥️10 |
ポケット(AA-JJ) | 1.8% | 55回に1回 | ♦️5・♣️5 |
ポケット(TT-22) | 4.1% | 24回に1回 | ♦️5・♣️5 |
スーテッド | 23.5% | 4回に1回 | ♠️7・♠️Q |
スーテッドコネクター | 3.9% | 26回に1回 | ♠️J・♠️Q |
オフスートコネクター | 10.9% | 9回に1回 | ♦️6・♣️7 |
特定のハンドの組み合わせ | 0.45% | 221回に1回 | – |
その他(役にならなそう) | 約60〜70% | ♠️2・♥️4 |
この表を記憶すると、自分の手がどれくらい特別かどうかを測り、同時に相手が持っていそうなカードを絞ることも可能です。ただし、ポケットやコネクターでも数字が小さいと勝負に負ける可能性は十分あり得るため、注意が必要です。
例えば、AAと22どちらも出る可能性は5.88%ですが、22はポケットの中でも最弱のため、フロップ以降でペアができた他プレイヤーに負けてしまいます。
このポーカーの確率表を見ると、AA-JJのいずれかが出る確率は全体で1.8%。55回やってようやく1回の確率ですから、強いカードを初手で手にいれるのはかなり難しいことがわかります。
世界のヨコサワさんが勝負できるハンドとポジションについて解説している動画がありますので、こちらもチェックしてみてください。

ポケットペアとは?
手札の2枚が同じ数字のペア(例: AとA、7と7)のことです。
特にAAやKKなどの高いポケットペアは非常に強力で、プリフロップでは積極的にプレイすべきハンドです。
スーテッドとは?
手札の2枚が同じスート(絵柄)であること(例: ♠️7と♠️K)です。
スーテッドハンドは、フラッシュを狙える可能性があるため、同じ数字の組み合わせでもオフスート(異なるスート)より価値が高くなります。
コネクターとは?
手札の2枚の数字が連続していること(例: ♣️8と♥️9)です。
コネクターは、ストレートを狙える可能性があるため、特にスーテッドコネクター(連続した数字で同じスート)は非常に価値の高いハンドとされています。
【フロップ】強い役ができる確率は?
プリフロップで良い手札が来たら、次はフロップでどれだけ役が強くなるかに期待します。代表的な例を見てみましょう。
手札の状況 | フロップで完成する役 | 確率 |
---|---|---|
ポケットペア (例: 7・7) | セット (スリーカード) 以上 | 約12% |
スーテッド (例: ♥️K・♥️Q) | フラッシュドロー以上 | 約11% |
高ランク2枚 (例: A・K) | ワンペア以上 | 約32% |
ポケットペアがフロップでセットになる確率は約12%(約8.5回に1回)です。この数字を覚えておくだけでも、「セット狙いで勝負すべきか」を判断する際の大きな助けになります。
フラッシュドローとは?
あと1枚同じスートが出ればフラッシュが完成する状態です。
フロップの盤面では、手札が♥️K・♥️Qの場合、場に2枚♥️が出ればフラッシュドローとなります。
【ターン・リバー】あと1枚で強い役が完成する!勝負すべき?
フロップで役は完成しなかったものの、あと1枚で強い役が完成する「ドロー」の状態になることはよくあります。そのドローが、ターンやリバーで完成する確率はどれくらいでしょうか。
ドローの種類 | ターン | リバー | ターンorリバー |
---|---|---|---|
フラッシュドロー | 19.1% | 19.6% | 35.0% |
オープンエンドストレートドロー | 17.0% | 17.4% | 32.0% |
インサイドストレートドロー(ガットショット) | 8.5% | 8.7% | 16.5% |
フラッシュ+ストレートドロー(フラッシュもストレートもあと1枚の状態) | 31.9% | 32.6% | 54.1% |
ツーオーバーカード | 12.8% | 13.0% | 24.1% |
ワンオーバーカード | 6.4% | 6.5% | 12.5% |
オープンエンドストレートドローとは?
♠️5・♠️6・♣️7・♦️8など、連続する4枚のカードが揃っており、その両端のどちらかの数字が出ればストレートが完成する状態です。フロップからリバーまでに約32%の確率で完成します。
インサイドストレートドロー(ガットショット)とは?
♠️8・♥️9・♣️J・♠️Qなど、連続するカードの間の1枚が抜けている状態です。その間の数字が出ればストレートが完成します。オープンエンドストレートドローよりも期待するカードが1枚少ないため、フロップからリバーまでに完成する確率は半分の約16.5%となります。
ツーオーバー・ワンオーバーカードとは?
「オーバー」とは、場に出ているカードより自分の手札の方がランクが高いことを指します。
1枚がオーバーの状態より2枚がオーバーの状態の方が、役ができた時強くなる確率が高くなりますが、役ができない可能性もあるため注意が必要です。
表を見ると、ターンかリバーでフラッシュが完成する確率は約35%あることがわかります。ポーカーの確率を理解すると、ドローを追いかけるかどうかの判断が可能になります。
ストレート・フラッシュ・またはその他強い役ができる確率は、状況によって細かく変わるため正確な数字ではありませんが、おおよそこの表の確率を覚えておくことで勝負勘は強くなるでしょう。
初心者が陥りがちな確率の罠と勝つためのコツ
ポーカーの確率の知識は強力な武器ですが、使い方を間違えると逆効果になることもあります。初心者が特に注意すべき点をいくつか紹介します。
確率が低い役に固執しない
ロイヤルフラッシュのような夢のある役を追いかけたくなる気持ちは分かりますが、その完成確率は非常に低いです。確率の低い役にこだわりすぎて、無駄にチップを失わないようにしましょう。
相手のプレイヤー数も考慮
これまで見てきたポーカーの確率は、主に1対1の状況を想定しています。プレイヤーの人数が増えれば、誰かが自分より強い役を持っている可能性も高くなりますし、欲しいカードが既に捨てられている・誰かが持っている可能性も高まります。常に周りの状況を観察しましょう。
長期的な視点で考える
確率に基づいた正しい判断をしても、短期的には負けることもあります。しかし、ポーカーの確率を活用した期待値の高い選択を続けることが、長期的な勝利に繋がります。一度の負けに一喜一憂せず、一貫した戦略を続けることが大切です。
確率を味方につけて、ポーカーをもっと楽しもう!

今回は、ポーカーにおける「自分の手札と盤面から想定できる役が完成する確率」について、基本的な考え方を解説しました。
もちろん、ここで紹介した確率がすべてではありません。カードが1枚変わるだけで、状況や勝率が大きく変化するのがポーカーの面白さです。
最初は難しく感じるかもしれませんが、まずは「ポケットペアがセットになる確率は約12%」「フラッシュドローが完成する確率は約35%」といった、よく出るシチュエーションの数字をいくつか覚えるところから始めてみましょう。
そして少しずつ数字が頭に入ってきたら、「今の自分の勝率は?」「どれくらいの額をベットする?」「現状のナッツ(場のカードから考えられる最強の役)を覆すには?」といった思考を巡らせることで、プレイの幅がぐっと広がります。
少し数字を覚えられてきたら、今度はこの勝率でコールしていいのか?という判断をする必要があります。ここでも、今回の記事の数字が役に立ちますので、併せて読んでみてください。

ポーカーは“運”ではなく、“確率と判断”の積み重ねで勝つゲームです。
数字を理解しながらプレイすることで、感覚頼りのプレイから一歩抜け出せます。
確率を味方につけて、より戦略的に――そしてより深く、ポーカーを楽しんでいきましょう。
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