ポーカーで勝つために欠かせないのが「ポーカーポジション」の理解です。どのポジションに座っているかでアクションの順番が変わり、同じハンドでも有利・不利が大きく変わります。
この記事では、ポーカーポジション名(ポジションの名前) や行動順の基本をわかりやすく紹介し、なぜポーカーポジションが有利不利を左右するのかを初心者向けに丁寧に解説します。
これを読めばあなたもポジションを生かして卓を支配する強いプレイヤーに一歩近づけるはずです。
ポーカーのポジションとは?アクションの順番とテーブル上の位置
ポーカーのポジションとは、ディーラーボタンを基準にしたプレイの順番を指します。
テキサスホールデムポーカーでは、この順番を理解することが非常に重要です。ルールやマナーの面でも、戦略を立てるうえでも欠かせない要素となります。
まずはポーカーをプレイするうえで基本の知識となる、ポジションの名称や役割、アクションの順番について確認していきましょう。
4つの大きなポジション分類について
ポーカーのポジションは大きく分けて4つのポジションに分類されます。自分のプレイを説明するときやプレイの解説をきくときにも必要となる場合があるので、覚えておくといいでしょう。
例えば「アーリーからQJでオープン(レイズ)したら、ミドルから3betされたんだけど、降りた方が良かったかな。」といったように会話の中でよく使われる表現です。

| ポジション | 概要 |
|---|---|
| ブラインド ポジション | このポジションになった人は、強制でブラインド(チップ)を支払う必要があります。フロップ以降、最初にアクションをするため不利なポジションです。 |
| アーリー ポジション | プリフロップでは最初に、それ以降でも比較的早くアクションをするため不利なポジションです。 |
| ミドル ポジション | 全体の真ん中に位置するポジションです。ブラインド・アーリーポジションに対して有利なポジションとなります。 |
| レイト ポジション | どのポジションに対しても有利なポジションです。アクションが一番最後になるボタンは、1ゲームが終わるごとに時計回りで動きます。 |
各ポジションの名称・呼び方・役割について
各ポジションの正式な呼び方(英語表記・呼称)と、それぞれのポジションの役割について解説していきます。会話で使われるときの呼び方と、表記が違っているので覚えておくとどんなときにも使えて便利ですよ。
ブラインドポジション
スモールブラインド(SB・エスビー)
ボタンの左隣は、スモールブラインドです。ブラインド(参加するための最低ベット)の半分を最初に出す必要があります。
SBはプリフロップでは最後から2番目のアクションですが、それ以降ずっと一番最初にアクションしなければならず、不利なポジションだといわれています。
ベットの金額はゲームによって異なりますので、参加するゲームの内容をよく確認しましょう。
ビッグブラインド(BB・ビービー)
スモールブラインドの左隣がビッグブラインドです。ブラインドを最初から出す必要があります。
すでに参加費を支払っている状態なのと、プリフロップのアクションが一番遅いため、他のポジションからレイズされても比較的安い金額でコールしてフロップを見ることができます。
そのため参加率が高くなるポジションです。しかしプリフロップ以降は、アクションの順番が早いため、有利なポジションとはいえません。
アーリーポジション
アンダーザガン(UTG・ユーティージー・ザガン)
名称の由来は、銃が突き付けられている状態(Under the gun)です。
つまりどのポジションよりも不利なポジションなのです。プリフロップでは一番早くアクションをしなければならず、フロップ以降もアクション順が早く回ってきます。
強いハンドをもっていても、UTGからレイズし多くのプレイヤーにコールされることで、本来のハンドの強さを生かしきれない場合もあるのです。
日本人プレイヤーは略して「ザガン」と呼ぶ方も多いですが、一般的には「UTG(ユーティージー)」と呼ぶのが良いでしょう。
プラスワン(UTG+1・プラワン)
UTGの左隣がプラスワンと呼ばれるポジションです。アーリーポジションなので不利なポジションではありますが、UTGよりは良いポジションといえます。
ミドルポジション
ミドルポジション(MP1・ミドル)
真ん中のポジションです。アーリーポジションよりは有利ですが、レイトポジションよりは不利なポジションです。
プレイを説明するときに、ざっくり真ん中らへんのポジションをまとめて、「ミドルから~」という表現をすることもあります。
ロージャック(LJ)
細かく分類するとロージャックと呼ばれるポジションになります。
このポジションはテーブルにプレイヤーが9人いるときにしか発生しないポジションなので、あまり細かくロージャックを使うことはないでしょう。こういうポジション名もあるのだなと思ってもらえれば大丈夫!
ハイジャック(HJ)
ハイジャックは6人以上のテーブルで発生するポジションなので、ロージャックより名前を聞くタイミングは多いでしょう。CO(カットオフ)の右隣の席になり、比較的アクションが遅いため、参加頻度があがってくるポジションとなります。
レイトポジション
ディーラーボタン(BTN・ボタン)
テーブル上にディーラーボタンと書かれた目印がおかれます。ボタンは一つのプレイが終わると時計回りに移動していきます。
ボタンはプリフロップ(手札2枚だけで参加するかどうかを決めるターン)でも、それ以降でもプレイする順番が遅く、有利なポジションであるといわれています。他のプレイヤーの動きを見てから判断できるためです。
ボタンが自分にきたときはいつも以上に攻めの姿勢で、強気にプレイしていきましょう。
カットオフ(CO)
カットオフはディーラーボタンの右隣のポジションとなる為、ボタンの次に有利なポジションになります。
プリフロップの段階では、まだ後ろに3人(ボタン・SB・BB)がいるため、アグレッシブになりすぎるのも危険です。
一方でフロップ以降は後ろにボタンのみとなります。また、プリフロップでボタンのプレイヤーを降ろすことができれば最も有利なポジションでフロップ以降を戦うことできます。
アクションの順番について

ポーカーのアクションは時計回りに進んでいきます。ポーカーのアクション順は、大きく分けて2種類です。
①プリフロップ(最初に配られた手元の2枚だけでプレイする)
ハートの1番が最初にプレイします。ビッグブラインドはすでにチップが出ている状態なので、その左隣のUTGからプレイをスタートします。
②フロップ以降(コミュニティカードがでた状態でプレイする)
ダイヤの1番が最初にプレイします。しかしプリフロップと違い、すでに降りているプレイヤーは参加しません。残っているプレイヤーの中で、ボタンの次の順番のプレイヤーが最初にアクションをするということです。
基本的なポジションの理解と、アクションの順番について確認できたので、いつでもポーカーにトライできますよ。
もしトーナメントに勝ち進んで人数が減ったらどうなるの?HUや6maxって書いてあるけど、何が違うの?次を読めばこれらの疑問も解消できます!
【覚えておこう】人数が変わるとポジション名や順番はどう変わる?
ポーカーのポジションは、テーブルに座る人数によって名称やアクション順が変わります。最大9人で行う形式が一般的ですが、トーナメントによっては6max(6人卓)やヘッズアップ(1対1)など、参加人数が異なる形式もあります。
ポジション名や順番に変化のおこる人数の場合をいくつか見てみましょう。
ポーカーの人数が変わる事でポジション名や順番が変わるパターンについて
①HU(ヘッズアップ・2人)
ポーカーのHU(ヘッズアップ)になる場合は、2つのパターンがあります。
- 優勝目前!トーナメント全体で最後の2人になったとき
- ヘッズアップトーナメント(HU Tournament)に参加したとき
どんな人でもポーカーを続けていれば、HUになることがあるはずです。突然のヘッズアップに戸惑ってしまわないよう、HUの場合のポジションについてチェックしておきましょう。

HU(ヘッズアップ)の最大の特徴は、スモールブラインド(SB)とボタン(BTN)が同じプレイヤーになる点です。
通常は「ボタンの左隣がスモールブラインド」ですが、HUではこの位置関係が変わるため最初は少し戸惑うかもしれません。しかし実際にプレイしてみると自然に馴染むはずです。
プリフロップでは、ボタン兼スモールブラインドのプレイヤーからアクションが始まります。一方、フロップ以降はビッグブラインドのプレイヤーが先にアクションします。
つまり、HUでもフロップ以降は「ボタン側が後にアクションできるため有利」というポーカーの基本構造は変わりません。
②3way(スリーウェイ・3人)
ポーカーの3wayは、トーナメントの終盤残り3名の時に発生します。HUのように3way専用のトーナメントはあまりありません。
たったの3人しかいない為、状況がめまぐるしく変わります。事前にどのような流れになるか把握しておけば慌てずに済みますね。

3wayの場合、ボタン・スモールブラインド・ビッグブラインドの3名になります。
プリフロップでは、ボタンが最初にプレイすることになり戸惑う事があるかもしれません。「プリフロップではビッグブラインドの左隣が最初にプレイする」という原則を理解していれば問題ないでしょう。
フロップ以降では、スモールブラインドが最初にアクションをして、ボタンが最後のアクションとなります。つまりここでもやはりボタンは最後のアクションになる為有利であるといえます。
6max(シックスマックス・6人)
ポーカーの6maxとは6人でプレイするテーブルの事です。ポーカーのトーナメント名に6maxの文字が入っている場合、どんなに人数が増えても1テーブルの最大人数は6人です。
また9人いるテーブルでもだんだんと人が減って6人で進行する場合もあります。

6人で進行する場合は、9人の場合とあまり変わりはありません。
UTG+1、ミドルポジション、ロージャックがなくなります。プレイの順番も変わりません。
プリフロップではアンダーザガンから、フロップ以降ではボタンの次の人が最初のアクションとなります。
9max(ナインマックス・9人)
ポーカーで9人でプレイする場合は最初にご紹介しているこちらと同じメンバー構成です。何も人数に指定が無い場合、テーブルの最大人数は9人と決められています。
ポーカーのポジションについてだいぶ理解が進んだかと思います。ここまでわかれば基本的なプレイはOK!理解したうえでプレイするとポーカーがどんどん面白くなりますよ。大型トーナメントに行く前に、一度練習してみましょう。

ポーカーのポジションの関係性とは?行動順と有利・不利のつながり
ポーカーのポジションやアクションの順番については理解できましたね。次はさらに一歩踏み込んで、ポジションがプレイにどう影響するのかをチェックしていきましょう。

これを読めば初心者から中級者へ一気に駆け上がることができますよ。
ポーカーのアウトポジション・インポジションとは?
ここまで説明したポジションとは少し意味合いが違います。
- 戦う相手に対してアクションが遅い場合を「インポジション」
- 戦う相手に対してアクションが早い場合を「アウトポジション」
と呼びます。また、自分がインポジションにいる場合、「相手に対してポジションがあった」と表現する場合もあります。
では、それぞれのポジションの立ち回りについて、確認してみましょう。
アウトポジションの立ち回り
アウトポジションはインポジションに比べて不利であるといわれています。先にアクションしなければならず、こちらの動きを見た後に相手がプレイできるからです。
アウトポジションの立ち回りポイント
- 手札が強くてもボードと絡んでいなければ無理しない
- チェックを使いポットを大きくしすぎない
- 強い役が出来た時はベットやレイズでポットを大きくする
- 参加頻度を減らす
プリフロップでは最初にアクションをするため、参加人数が何人になるか予想する事が難しく、望んでいないのにマルチウェイ(複数人参加する事で、強いハンドであっても勝率が低くなってしまう)の状況を作り出してしまう可能性があります。
この内容を理解してプレイに臨めば、アウトポジションでも無理なく立ち回れるようになり、状況次第では卓をコントロールすることも十分可能になります。
インポジションの立ち回り
インポジションはアウトポジションに比べて有利であるといわれています。アウトポジションの動きをみてから、自分のアクションを判断することができるためです。
インポジションの立ち回りポイント
- 手札が弱くても参加しやすい
- 強い役ができたときにポットを大きくすることができる
- 相手のアクションをみてブラフベットすることができる
- 参加頻度をアウトポジションより多くする
プリフロップで相手のレイズをみたあとにアクションできるため、レイズの金額や他の人もコールするかどうかをみて参加を決めることができます。そのため弱いハンドであっても参加しやすく、フロップ以降でも有利に動くことができます。
立ち回りのポイントがわかっていれば、積極的な参加・ベット・ブラフにつながり、アグレッシブなプレイをすることができるでしょう。
これで理解完了!ポーカーのポジションと立ち回りのまとめ

ポーカーのポジションについて理解できましたか?ポジションは単なるアクションの順番だけでなく、戦略的にも非常に重要です。ポジションによる有利・不利が理解できれば、テーブルを支配し勝利をつかみ取る事も夢ではありません。
アクションの順番が理解できていると、ポーカーのゲームそのものに集中して取り組むことができるので、不安な方はなんどもこのページを読んで予習しておくといいでしょう。
文章だけでは理解しきれない部分もあるので、ぜひ実際に店舗へ足を運んでポーカーをプレイしてみてください。大型大会や海外トーナメントに挑戦するためにも、まずは実戦での練習が何より大切です!

ポーカーのポジションに関するよくある質問
- ポーカーのポジションとはなんですか
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ポーカーのポジションとはプレイするうえでのアクションの順番の事です。アクションの順番やポジションの名称についてはこちらから確認できます。
- なぜポジションによって有利になるのですか
-
ポジションとはアクションの順番の事です。順番が遅ければ、早いプレイヤーの弱そうなアクション・強そうなアクションをみてから、自分のアクションを決めることができるため有利になります。
- テキサスホールデムポーカーを練習するならどこがいいですか
-
ポーカーの店舗は日々ふえており日本中でプレイができます。こちらのページで様々な地域ごとのポーカースポットや初心者オススメ、深夜営業などのカテゴリで整理されたポーカースポットが確認できます。


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