ポーカーの役一覧を完全網羅!強さの順番・確率・覚え方を初心者にもわかりやすく解説

ポーカーで勝つために最も重要なのは、ポーカーの役の一覧を正確に理解することです。役の強さや組み合わせを曖昧に覚えていると、勝てるチャンスを逃したり、不利な判断をしてしまうことがあります。

この記事では、ポーカーの役の一覧を強さ順にわかりやすく解説します。ポーカーの役の表や初心者がつまずきやすいポイントや、効率的に覚えるコツに加え、上級者向けに「役が成立する確率」や「組み合わせ数」などのデータも紹介します。

ポーカー役一覧 早見表
目次

ポーカーの役を強い順に徹底解説

ポーカーの役の詳細を、強い順に一つずつ見ていきましょう。それぞれの役の成立条件や確率まで、詳しく解説していきます。

1. ロイヤルストレートフラッシュ
(Royal Straight Flush)

ポーカーにおける絶対的な王者、それがロイヤルストレートフラッシュです。

  • 成立条件: 同じスート(絵柄)のカードで、かつ数字が「A(エース)、K(キング)、Q(クイーン)、J(ジャック)、10(テン)」の5枚で構成されていること。
  • カードの実例: ♥A ♥K ♥Q ♥J ♥10

ロイヤルストレートフラッシュは、ストレート(5枚の数字が連続)とフラッシュ(5枚のスートが同じ)の複合役である「ストレートフラッシュ」の中でも、最も数字のランクが高い特別な組み合わせです。

組み合わせと確率

52枚のカードから5枚を選ぶ組み合わせ(5枚ドローポーカー)は2,598,960通りありますが、その中でロイヤルストレートフラッシュが成立する組み合わせは、各スートに1つずつ、わずか4通りしか存在しません。

ロイヤル
ストレート
フラッシュ
確率出現頻度の目安
5枚ドローポーカー0.00015%約65万回に1回
テキサス
ホールデム
0.0032%約31,000回に1回

この確率がいかに低いか、コイン投げで例えるなら「19回連続で表が出る」確率よりもさらに低いものです。

同じ役同士の強弱

ロイヤルストレートフラッシュ同士が勝負になった場合、数字の組み合わせはA, K, Q, J, 10で固定されているため、必ず引き分け(チョップ)となります。スートによる強弱はポーカーのルールには存在しません。

初心者向けワンポイントアドバイス

ロイヤルストレートフラッシュは、狙って作れる役ではありません。

もし、あと1枚で完成するような状況(ドロー)になったとしても、過度な期待は禁物です。この役が揃ったら「幸運の女神が微笑んでくれた」くらいに考え、基本的にはもっと現実的な役を目指すのが賢明です。

2. ストレートフラッシュ
(Straight Flush)

ストレートフラッシュ

ロイヤルストレートフラッシュに次ぐ、非常に強力な役がストレートフラッシュです。この役が完成すれば、勝利はほぼ確実と言って良いでしょう。

  • 成立条件: 同じスート(絵柄)のカードで、かつ数字が5枚連続していること。
  • カードの実例: ♠9 ♠8 ♠7 ♠6 ♠5

ストレート(数字の連続)とフラッシュ(スートの統一)という2つの役の条件を同時に満たすことで成立します。

組み合わせと確率

ロイヤルストレートフラッシュを除くと、ストレートフラッシュの数字の組み合わせは「9, 8, 7, 6, 5」から「A, 2, 3, 4, 5」まで、各スートごとに9種類存在します。そのため、組み合わせの総数は36通りとなります。

ストレート
フラッシュ
確率出現頻度の目安
5枚ドローポーカー0.0014%約7万2,000回に1回
テキサス
ホールデム
0.027%約3,700回に1回

ロイヤルストレートフラッシュよりは出現しやすいものの、依然として極めて珍しい役です。コイン投げで例えると「16回連続で表が出る」よりも低い確率です。

同じ役同士の強弱

ストレートフラッシュ同士の勝負になった場合は、一番強いカード(ハイカード)の数字のランクで勝敗を決めます。

•例:♠9 ♠8 ♠7 ♠6 ♠5 > ♥8 ♥7 ♥6 ♥5 ♥4 (9ハイストレートフラッシュが8ハイストレートフラッシュに勝利)

初心者向けワンポイントアドバイス

ストレートフラッシュも、基本的には狙って作る役ではありません。

しかし、スーテッドコネクター(8♠7♠のように、スートが同じで数字が連続している手札)など、可能性のある手札からフロップ(場に開かれる最初の3枚の共通カード)で強いドロー(あと1枚で役が完成する状態)になった場合は、勝負を検討する価値があります。

3. フォーカード(Four of a Kind)

フォーカード

同じ数字のカードを4枚揃えるという、非常にインパクトのある強力な役がフォーカードです。

  • 成立条件: 同じ数字(ランク)のカードが4枚揃っていること。
  • カードの実例: 7♠ 7♥ 7♦ 7♣ K♠

同じ数字のカードは各スートに1枚ずつ、合計4枚しか存在しないため、デッキにあるすべての同じ数字を集めることで完成します。ワンペアやスリーカードといった、同じ数字を揃える系統の役の中では最強の形となります。

組み合わせと確率

フォーカードを成立させるには、まず13種類ある数字の中から1つを選び、その4枚すべてを手に入れます。残りの1枚は、残った48枚のカードのどれでも構いません。これにより、組み合わせの総数は624通りとなります。

フォーカード確率出現頻度の目安
5枚ドローポーカー0.024%約4,165回に1回
テキサス
ホールデム
0.16%約625回に1回

ストレートフラッシュよりは現実的な確率ですが、それでも簡単に出会える役ではありません。トーナメントなど、多くのハンドをプレイする中でようやくお目にかかれるレベルの珍しさです。

同じ役同士の強弱

フォーカード同士の勝負になった場合は、4枚揃えているカードの数字のランクで勝敗を決めます。

  • 例:A♠ A♥ A♦ A♣ 5♦ > K♠ K♥ K♦ K♣ Q♠ (AのフォーカードがKのフォーカードに勝利)

コミュニティカード(全員が使える共通のカード)でフォーカードが完成し、複数のプレイヤーが同じフォーカードを持つことになった場合は、5枚目のカードであるキッカーの強さで勝敗を決めます。

初心者向けワンポイントアドバイス

基本的にはスリーカードができた状態から、さらに4枚目を引き当てることを目指すのが一般的です。

フォーカードが完成したら、相手から最大限のチップを引き出すことを考えましょう。非常に強力な役なので、強気にベットしていくことができます。

4. フルハウス(Full House)

フルハウス

スリーカードとワンペアが合わさった、非常に強力な複合役がフルハウスです。その完成度の高さから、多くのポーカープレイヤーにとって頼りになる役の一つとされています。

  • 成立条件: 同じ数字のカード3枚(スリーカード)と、別の同じ数字のカード2枚(ワンペア)が揃っていること。
  • カードの実例: Q♠ Q♥ Q♦ 8♣ 8♠

フラッシュやストレートといった、スートや数字の並びに依存する役よりも出現しやすく、それでいて非常に強力なため、実戦で目にする機会も多い重要な役です。

組み合わせと確率

フルハウスの組み合わせは、まずスリーカードとなる数字を13種類から選び、次にワンペアとなる数字を残り12種類から選ぶ、という計算になります。その結果、組み合わせの総数は3,744通りとなります。

フルハウス確率出現頻度の目安
5枚ドローポーカー0.14%約694回に1回
テキサス
ホールデム
2.6%約38回に1回

テキサスホールデムでは、7枚のカードから5枚を選んで役を作るため、5枚ドローポーカーに比べて格段にフルハウスが完成しやすくなります。それでも約38回に1回という頻度は、決して簡単ではないものの、十分に狙っていける範囲の役と言えるでしょう。

同じ役同士の強弱

フルハウス同士の勝負になった場合は、まず3枚揃えているカード(スリーカード)の数字のランクで勝敗を決めます。

ここが同じだった場合にのみ、2枚揃えているカード(ワンペア)の数字のランクで比較します。

  • 例1:Q-Q-Q-8-8 > J-J-J-A-A (Qのスリーカード部分がJのスリーカード部分より強いため勝利)
  • 例2:K-K-K-5-5 > K-K-K-4-4 (スリーカード部分が同じため、ワンペア部分の強さで比較し、5のペアが4のペアに勝利)

初心者向けワンポイントアドバイス

ツーペアが完成した状態から、リバー(最後の共通カード)でどちらかのペアがスリーカードに発展してフルハウスになる、というケースは実戦でよく起こります。

また、手札がポケットペアの場合、ボードにペアができてフルハウスになることもあります。フルハウスは非常に強力ですが、相手がさらに強いフルハウスや、フォーカードを持っている可能性もゼロではありません。

特に、ボードにペアができている状況では注意が必要です。とはいえ、基本的には強気に勝負できる役なので、完成したら積極的にポットを大きくしていくことを考えましょう。

5. フラッシュ(Flush)

フラッシュ

フラッシュは、数字の並びを気にする必要がなく、同じスートを集めることで完成します。

  • 成立条件: 5枚のカードがすべて同じスート(絵柄)で構成されていること。数字の連続性は問わない。
  • カードの実例: ♦K ♦J ♦8 ♦4 ♦2

ストレートよりも出現確率が低く、その分強力な役として位置づけられています。

組み合わせと確率

まず4種類のスートから1つを選び、そのスートの13枚のカードから5枚を選ぶ組み合わせを考えます。

ただし、この中にはストレートフラッシュ(ロイヤルストレートフラッシュを含む)になる組み合わせも含まれているため、それらを除外する必要があります。その結果、組み合わせの総数は5,108通りとなります。

フラッシュ確率出現頻度の目安
5枚ドローポーカー0.2%約509回に1回
テキサス
ホールデム
3.25%約31回に1回

テキサスホールデムでは、コミュニティカードと手札を合わせて7枚の中から5枚を選べるため、フラッシュが完成する可能性は格段に上がります。それでも約31回に1回と、決して簡単な役ではありません。

同じ役同士の強弱

フラッシュ同士の勝負になった場合は、役を構成している5枚のカードの中で最も強いカード(ハイカード)の数字のランクで勝敗を決めます。

それでも決まらない場合は、2番目に強いカード、3番目に強いカード…と順番に比較していきます。

  • 例:♦K ♦J ♦8 ♦4 ♦2 > ♠Q ♠J ♠10 ♠9 ♠8 (ハイカードがKであるフラッシュが、Qであるフラッシュに勝利)

初心者向けワンポイントアドバイス

手札に同じスートのカードが2枚ある状態(スーテッドハンド)は、フラッシュを狙う絶好のチャンスです。

フロップで同じスートのカードが2枚以上出た場合(フラッシュドロー)、積極的に勝負に参加してみましょう。

ただし、フラッシュドローは完成しなければただのハイカードです。相手の大きなベットに対しては、完成する確率(アウツ)とポットの大きさ(オッズ)を天秤にかけ、冷静に判断することが重要です。

6. ストレート(Straight)

ストレート

スート(絵柄)はバラバラでも、数字が階段のように連続している場合に成立するのがストレートです。比較的出現しやすく、それでいてゲームの流れを大きく変える力を持つ、ポーカーの基本的な役の一つです。

  • 成立条件: 5枚のカードの数字が連続していること。スートは問わない。
  • カードの実例: 10♠ 9♥ 8♦ 7♣ 6♠

ストレートは、数字のつながりだけを意識すれば良いため、初心者にも分かりやすい役です。

組み合わせと確率

ストレートの数字の組み合わせは、「A, K, Q, J, 10」から「5, 4, 3, 2, A」まで10種類あります。

各数字のカードは4つのスートから選べるため、多くの組み合わせが考えられますが、ここからストレートフラッシュとロイヤルストレートフラッシュになる組み合わせ(40通り)を引く必要があります。その結果、組み合わせの総数は10,200通りとなります。

ストレート確率出現頻度の目安
5枚ドローポーカー0.39%約255回に1回
テキサス
ホールデム
4.62%約22回に1回

テキサスホールデムではフラッシュよりも出現確率が高く、より頻繁に目にすることができる役です。この「フラッシュよりは弱いが、スリーカードよりは強い」という絶妙な立ち位置が、ゲームを面白くする要素の一つとなっています。

同じ役同士の強弱

ストレート同士の勝負になった場合は、一番強いカード(ハイカード)の数字のランクで勝敗を決めます。

  • 例:10-9-8-7-6 > 9-8-7-6-5 (10ハイストレートが9ハイストレートに勝利)

A(エース)の特殊な使い方 ストレートにおいて、Aは最も強い「14」として扱われるだけでなく、最も弱い「1」としても使えます。これにより、以下の2種類のストレートが成立します。

  • A-K-Q-J-10: 最も強いストレート(通称:ブロードウェイ)
  • 5-4-3-2-A: 最も弱いストレート(通称:ホイール)

初心者向けワンポイントアドバイス

コネクター(7-8のように数字が連続した手札)やギャッパー(7-9のように数字が一つ飛んだ手札)を持っている時は、ストレートのチャンスです。

特にフロップで両端が開いた状態のストレートドロー(オープンエンドストレートドロー、例:手札7-8、ボード9-10-K)は、完成するカード(アウツ)が8枚もあり非常に強力です。ただし、ボードに同じスートのカードが3枚以上ある場合は、相手のフラッシュを警戒する必要があります。

7. スリーカード(Three of a Kind)

スリーカード

同じ数字のカードを3枚揃えることで成立するスリーカードは、ポーカーの役の強さで中間的な力を持ち、勝負の鍵を握ることが多い重要な役です。

  • 成立条件: 同じ数字のカードが3枚揃っていること。
  • カードの実例: J♠ J♥ J♦ 8♣ 3♠

スリーカードは、ペア系の役(ワンペア、ツーペア)よりも強く、ストレートやフラッシュといった上位の役への足がかりにもなります。実戦での出現頻度も比較的高く、この役をどうプレイするかが勝率に大きく影響します。

組み合わせと確率

スリーカードの組み合わせは、まず13種類の数字から1つを選び、その4つのスートから3枚を選びます。残りの2枚は、他のどのカードでも構いません(ただし、ペアにならないように)。この計算により、組み合わせの総数は54,912通りとなります。

スリーカード確率出現頻度の目安
5枚ドローポーカー2.11%約47回に1回
テキサス
ホールデム
4.83%約21回に1回

テキサスホールデムでは約21回に1回と、かなり現実的に狙える役です。特に、手札がペア(ポケットペア)の場合、フロップで3枚目がヒットする確率は約12%あり、大きなチャンスとなります。

同じ役同士の強弱

スリーカード同士の勝負になった場合は、3枚揃えているカードの数字のランクで勝敗を決めます。

それでも決まらない場合は、残りのカード(キッカー)のうち強い方の数字で比較し、それも同じなら最後のキッカーで勝敗を決めます。

  • 例1:J-J-J-8-3 > 10-10-10-K-Q (Jのスリーカードが10のスリーカードに勝利)
  • 例2:J-J-J-A-5 > J-J-J-K-Q (スリーカードが同じため、キッカーを比較。AがKより強いため勝利)

初心者向けワンポイントアドバイス

手札がポケットペアの場合、積極的にフロップに参加してセットを狙うのは有効な戦略です。

セットは相手に読まれにくく、大きなポットを獲得するチャンスにつながります。スリーカードが完成したら、基本的には強気にベットして良いでしょう。

ただし、ボードにストレートやフラッシュの可能性が見える場合は、相手の役を慎重に見極める必要があります。

8. ツーペア(Two Pair)

ツーペア

ポーカーで非常によく登場し、勝敗に絡むことが多いのがツーペアです。その名の通り、2つの異なるワンペアが揃うことで成立します。

  • 成立条件: 同じ数字のカード2枚(ワンペア)と、それとは別の同じ数字のカード2枚(もう1つのワンペア)が揃っていること。
  • カードの実例: K♠ K♥ 7♦ 7♣ 10♠

ツーペアは、ワンペアから発展しやすく、作りやすい役の一つです。しかし、その扱い方は意外と難しく、ツーペアをどうプレイするかがポーカーの腕の見せ所とも言えます。

組み合わせと確率

ツーペアの組み合わせは、まずペアになる数字を13種類から2つ選び、それぞれのスートを選び、最後に残りの1枚(キッカー)を選ぶという計算になります。その結果、組み合わせの総数は123,552通りにもなります。

ツーペア確率出現頻度の目安
5枚ドローポーカー4.75%約21回に1回
テキサス
ホールデム
23.5%約4.3回に1回

テキサスホールデムでは、約4回に1回という非常に高い確率で誰かがツーペア以上の役を完成させると言われています。この出現頻度の高さが、ゲームの駆け引きを複雑で面白いものにしています。

同じ役同士の強弱

ツーペア同士の勝負になった場合は、まず強い方のワンペアの数字のランクで比較します。

それでも同じ場合は、弱い方のワンペアの数字のランクで比較します。

それでも決着がつかない場合に限り、最後に残った1枚のカード(キッカー)の強さで勝敗を決めます。

  • 例1:K-K-7-7-10 > Q-Q-J-J-A (強い方のペアを比較し、KのペアがQのペアに勝利)
  • 例2:K-K-7-7-10 > K-K-6-6-J (強い方のペアが同じため、弱い方のペアを比較。7のペアが6のペアに勝利)
  • 例3:K-K-7-7-A > K-K-7-7-Q (2つのペアが全く同じため、キッカーを比較。AがQより強いため勝利)

初心者向けワンポイントアドバイス

手札に2枚の異なる数字のカード(例:AとK)があり、フロップでその両方がヒットしてツーペアが完成した場合、非常に強力な手になります。

しかし、相手がより強いツーペア(例えば、フロップのカードで作ったツーペア)や、セット(スリーカード)を持っている可能性も常に頭に入れておく必要があります。

特に、ボードにペアができている場合や、ストレートやフラッシュの可能性が見える盤面では、相手のベットに対して慎重になることも大切です。

9. ワンペア(One Pair)

ワンペア

ポーカーというゲームの基本であり、最も頻繁に成立する役がワンペアです。すべての役の出発点とも言えるこの役を理解することが、ポーカー上達の第一歩です。

  • 成立条件: 同じ数字のカードが2枚(1組)だけ揃っていること。
  • カードの実例: A♠ A♥ K♦ 10♣ 5♠

ワンペアは、手札にペアがある状態(ポケットペア)からスタートすることもあれば、手札の1枚が場のカードとヒットして完成することもあります。この役ができただけでは勝てないことも多いですが、ここからツーペアやスリーカードへと発展する可能性を秘めています。

組み合わせと確率

ワンペアの組み合わせは、ポーカーの役の中で最も多く、その総数は1,098,240通りにも及びます。これは、全組み合わせの約42%を占めています。

ワンペア確率出現頻度の目安
5枚ドローポーカー42.26%約2.4回に1回
テキサス
ホールデム
43.8%約2.3回に1回

驚くべきことに、テキサスホールデムでは約半分の確率で誰かがワンペア以上を完成させます。ワンペアだけでは安心して勝負できないことが多い、という現実を物語っています。

同じ役同士の強弱

ワンペア同士の勝負になった場合は、まずペアになっているカードの数字のランクで比較します。

それでも同じ場合は、残りの3枚のカード(キッカー)を強い順に比較していきます。

  • 例1:A-A-K-10-5 > K-K-A-Q-J (ペアのランクでAがKに勝利)
  • 例2:A-A-K-10-5 > A-A-Q-J-9 (ペアが同じため、最初のキッカーを比較。KがQに勝利)
  • 例3:A-A-K-10-5 > A-A-K-9-8 (ペアと最初のキッカーが同じため、2番目のキッカーを比較。10が9に勝利)

キッカーの重要性は、特にワンペア同士の戦いで顕著になります。一番下のキッカーまで比較しても勝敗が決まらない場合は、引き分けとなります。

初心者向けワンポイントアドバイス

ワンペアは非常によくできる役ですが、その役の強さは状況によって大きく変わります。A(エース)のペア(トップペア)と、一番下の数字のペアでは価値が全く異なります。

また、相手のアクションにも注意が必要です。多くのプレイヤーが参加しているポットで、相手から大きなベットが飛んできた場合、あなたのワンペアはすでに負けている可能性が高いかもしれません。

ワンペアで勝負に行くのか、それとも慎重にフォールド(勝負から降りる)するのか、その見極めがポーカーの面白さであり、難しさでもあります。

10. ハイカード(High Card)

ハイカード

ポーカーの役の中で最も弱いのがハイカード、いわゆる「役なし」の状態です。しかし、役がないからといって、必ずしも勝負を諦める必要はありません。

  • 成立条件: 上記の9つの役のいずれも完成していない状態。
  • カードの実例: A♠ K♥ Q♦ 10♣ 8♠

ワンペアすら揃わなかった場合、このハイカードで勝負することになります。意外にも、プレイヤー全員が役なしという状況は実戦でしばしば起こり、その際は手札の強さが勝敗を分けます。

組み合わせと確率

役が成立しない組み合わせは非常に多く、その総数は1,302,540通りに上ります。これは、ストレートやフラッシュになる組み合わせを除いた、ペアにもならない数字の組み合わせの数です。

ハイカード確率出現頻度の目安
5枚ドローポーカー50.12%約2回に1回
テキサス
ホールデム
17.41%約5.7回に1回

5枚ドローポーカーでは、約半数の確率でハイカードになります。一方、7枚から5枚を選ぶテキサスホールデムでは、何かしらの役が成立する可能性が高まるため、ハイカードの出現率は下がります。それでも約17%という数字は、決して無視できない確率です。

同じ役同士の強弱

ハイカード同士の勝負になった場合は、お互いの手札の中で最も強いカードの数字のランクで比較します。

それでも同じ場合は、2番目に強いカード、3番目に強いカード…と、5枚すべてのカードを順番に比較して勝敗を決めます。

  • 例:A-K-Q-10-8 > A-K-J-10-9 (最初の2枚が同じため、3枚目を比較。QがJより強いため勝利)

5枚すべてのカードのランクが全く同じだった場合は、引き分けとなります。

初心者向けワンポイントアドバイス

ハイカードで勝負するのは、基本的には無謀な戦略です。

特に多くのプレイヤーが参加しているゲームでは、誰かがワンペア以上の役を持っている可能性が非常に高いでしょう。

しかし、ヘッズアップ(1対1)の状況で、お互いに役ができていなさそうな雰囲気の場合、A(エース)やK(キング)といった強いハイカードを持っていることが、勝負の決め手になることもあります。相手のアクションをよく観察し、本当に勝負すべきかを見極めることが重要です。

ポーカーの数字の強さランキング

ポーカーの役の強弱を理解する上で、カードそのものの強さ、つまり数字(ランク)の順番を覚えることは絶対不可欠です。役が同じだった場合の勝敗は、このカードランクによって決まります。

基本的には、A(エース)が最も強く、数字が小さくなるにつれて弱くなり、2が最も弱いカードとなります。これは直感的で覚えやすいでしょう。

強さカード英語名
1位AAce
2位KKing
3位QQueen
4位JJack
5位10Ten
6位9Nine
7位8Eight
8位7Seven
9位6Six
10位5Five
11位4Four
12位3Three
13位2Two

スート(絵柄)による強弱はない

初心者の方がよく勘違いしがちなポイントですが、テキサスホールデムをはじめとするほとんどのポーカーゲームでは、スート(♠スペード、♥ハート、♦ダイヤ、♣クラブ)による強弱は存在しません。

例えば、A♠とA♥は全く同じ強さとして扱われます。フラッシュ同士の勝負になった場合も、スートの種類ではなく、構成しているカードの数字の強さで勝敗が決まります。

A(エース)の特殊な役割

A(エース)は最強のカードであると同時に、ストレートの役を作る際に限り、最も弱い「1」としても扱うことができる特殊なカードです。この二面性が、ストレートという役をより面白くしています。

  • 最強のストレート: A-K-Q-J-10 (Aを「14」として扱う)
  • 最弱のストレート: 5-4-3-2-A (Aを「1」として扱う)

ただし、注意点として、AをまたいでK-A-2-3-4のように循環させることはできません。 このルールは次の「よくある間違い」のセクションで詳しく解説します。

ポーカーの役の確率一覧表

ポーカーの役の確率

ポーカーは運だけではなく、確率と統計に基づいた戦略が非常に重要です。

ここでは、役が成立する確率をより詳しく紹介します。ポーカーのルールによって確率は変動するため、「5枚ドローポーカー」と「テキサスホールデム」の2つのケースに分けて解説します。

5枚ドローポーカーの確率

5枚ドローポーカーは、最初に配られた5枚のカードを交換して役を作る、古くから親しまれているルールです。

ここでは、カード交換を考慮せず、最初に配られた5枚のカードで役が完成している確率を見てみましょう。すべての組み合わせは、52枚のカードから5枚を選ぶ2,598,960通りです。

5枚ドローポーカー確率出現頻度の目安
ロイヤル
ストレート
フラッシュ
0.00015%約649,740回に1回
ストレート
フラッシュ
0.00139%約72,193回に1回
フォーカード0.02401%約4,165回に1回
フルハウス0.14406%約694回に1回
フラッシュ0.19654%約509回に1回
ストレート0.39246%約255回に1回
スリーカード2.11285%約47回に1回
ツーペア4.75390%約21回に1回
ワンペア42.25690%約2.4回に1回
ハイカード50.11774%約2回に1回

この表から、5枚配られた時点で約半数は役なし(ハイカード)であり、ワンペアですら貴重な役であることがわかります。

テキサスホールデムの確率

現在主流となっているテキサスホールデムでは、自分の手札2枚と、場に開かれる共通のカード5枚、合計7枚の中から最強の5枚を選んで役を作ります。

使えるカードが多いため、5枚ドローポーカーよりも格段に強い役が完成しやすくなります。

テキサス
ホールデム
確率出現頻度の目安
ロイヤル
ストレート
フラッシュ
0.0032%約31,000回に1回
ストレート
フラッシュ
0.027%約3,700回に1回
フォーカード0.16%約625回に1回
フルハウス2.6%約38回に1回
フラッシュ3.25%約31回に1回
ストレート4.62%約22回に1回
スリーカード4.83%約21回に1回
ツーペア23.5%約4.3回に1回
ワンペア43.8%約2.3回に1回
ハイカード17.41%約5.7回に1回

テキサスホールデムでは、ツーペア以上の役が約35%の確率で出現します。

これは、5枚ドローポーカーの約8%と比較すると、いかに強い役ができやすいかが分かります。この確率の違いを理解しておくことは、ゲームの状況を正しく判断する上で非常に重要です。

確率から見た戦略のヒント

無理な勝負は避ける

確率の低い役(フラッシュやストレートなど)を、見込みの薄い手札から追いかけるのは得策ではありません。より確率の高いワンペアやツーペアを確実に作ることを意識しましょう。

役の価値を相対的に考える

テキサスホールデムでは強い役ができやすいため、ワンペアやツーペアといった役の価値は相対的に下がります。特に多くのプレイヤーが参加しているゲームでは、スリーカード以上の役がなければ安心して大きな勝負はできません。

確率を味方につける

自分の手が完成する確率と、勝った時に得られるポットの大きさ(オッズ)を比較する「ポットオッズ」の考え方は、ポーカーの基本戦略です。確率を理解することで、より論理的で有利な判断を下せるようになります。

ポーカーの役の初心者が
間違えやすいポイント

ポーカーの役の一覧と強さの順番を覚える過程で、多くの初心者が同じような間違いや勘違いを経験します。

ここでは、特に間違えやすいポイントをピックアップし、なぜそうなるのか、どう覚えれば良いのかを詳しく解説します。これらの「つまずきポイント」を事前に知っておくことで、あなたの学習はよりスムーズに進むでしょう。

1. ストレートの「A」は、
Kと2をつなげて使えない

最も多くの初心者が混乱するのが、ストレートにおけるA(エース)の扱いです。Aは最強の「14」としても、最弱の「1」としても使える便利なカードですが、その2つの役割を同時に使うことはできません。

よくある間違い: 「K (13) – A (14) – 2 – 3 – 4」や「Q (12) – K (13) – A (14) – 2 – 3」のような、Aをまたいだ(循環した)組み合わせをストレートだと思ってしまう。

正解: ストレートは数字が途切れることなく連続している必要があります。Aは「A-K-Q-J-10」のハイエンドか、「5-4-3-2-A」のローエンドのどちらかでしか使えません。

成立する成立しない
A, K, Q, J, 10K, A, 2, 3, 4
9, 8, 7, 6, 5Q, K, A, 2, 3
5, 4, 3, 2, AJ, Q, K, A, 2

「Aは端っこ(一番上か一番下)でしか使えない」と覚えておくと良いでしょう。

2. 「フラッシュ」 vs 「ストレート」
永遠のライバル?

「同じ絵柄が5枚」のフラッシュと、「数字が5連続」のストレート。見た目のインパクトが似ているためか、どちらが強いのか混乱してしまうことがあります。

よくある間違い: なんとなく、数字が連続しているストレートの方が強そうに感じてしまう。

正解: フラッシュの方がストレートより強い役です。

ポーカーの役の強さは、その役が完成する「確率の低さ(珍しさ)」で決まります。

確率一覧表をもう一度見てみると、フラッシュ(約3.25%)の方がストレート(約4.62%)よりも出現確率が低いことがわかります。つまり、フラッシュの方がより珍しく、価値の高い役なのです。

3. スート(絵柄)に強さの序列はある?

トランプゲームによっては、スペードが最強といったルールが存在することがありますが、ポーカーの世界ではどうでしょうか。

よくある間違い: 「スペード > ハート > ダイヤ > クラブ」のようなスートによる強弱があると思い込み、同じ役でもスートで勝敗が決まると考えてしまう。

正解: テキサスホールデムを含むほとんどのポーカーゲームでは、スートによる強弱は一切ありません。

同じフラッシュ同士の勝負は、スートの種類ではなく、構成しているカードの数字の強さ(ハイカード)で決まります。このルールは非常に重要なので、しっかりと覚えておきましょう。

4. フルハウス同士の戦い、
どこで勝敗を決める?

フルハウスは「スリーカード」と「ワンペア」の組み合わせです。では、フルハウス同士がぶつかった時、どちらの数字を優先して比較するのでしょうか。

よくある間違い: ペアになっている数字の強さで勝敗が決まる、あるいは単純に一番強いカードで決まると思ってしまう。

正解: まず3枚揃っているスリーカード部分の数字の強さで比較します。

【クイズ】どちらのフルハウスが強いでしょう

  • Aさんの手: 8-8-8-7-7
  • Bさんの手: 5-5-5-A-A

この場合、BさんはAのペアを持っていますが、勝つのはAさんです。

なぜなら、フルハウスの強さは、スリーカード部分の「8」と「5」を比較し、8の方が強いからです。スリーカード部分が同じだった場合に限り、次にワンペア部分の強さを比較します。

5. 「ツーペア」の強さ比べも意外と複雑

ツーペア同士の勝負も、比較する順番が大切です。

よくある間違い: 2つのペアのうち、弱い方のペアやキッカーを先に比較してしまう。

正解: まず2つのペアのうち、強い方のペアの数字を比較します。

【クイズ】どちらのツーペアが強いでしょう

  • Aさんの手: K-K-2-2-J
  • Bさんの手: Q-Q-J-J-10

この場合、BさんはQとJという比較的強い2つのペアを持っていますが、勝つのはAさんです。

まず強い方のペアである「K」と「Q」を比較し、Kの方が強いからです。ここが同じだった場合に弱い方のペアを、それも同じだった場合に最後にキッカーを比較します。

役が同じ場合の勝敗決定方法

ポーカーでは、複数のプレイヤーが同じ役を完成させることがあります。例えば、AさんとBさんがどちらもワンペアだった場合、どうやって勝敗を決めるのでしょうか。ここで登場するのが「キッカー(Kicker)」という概念です。

キッカーとは、役の成立に関与していない、残りのカードのことを指します。このキッカーの強さが、同じ役同士の戦いにおいて勝敗を分ける重要な要素となるのです。

【勝敗決定の基本ルール】

  1. 役を構成しているカードのランクを比較する。
  2. それでも勝敗が決まらない場合、最も強いキッカーのランクを比較する。
  3. 最初のキッカーも同じランクだった場合、2番目に強いキッカーを比較する。
  4. これを繰り返し、5枚すべてのカードを比較しても全く同じだった場合は、引き分け(チョップ)となり、ポット(賭け金)を均等に分け合う。

実戦でポーカーの役を覚えよう!
知識を勝利に変える場所

ここまでポーカーの役に関する知識を学んできましたが、その知識を本当の意味で自分のものにするためには、何よりも実戦経験が不可欠です。

ポーカーの役の表やルールを頭で理解することと、ゲームの流れの中で瞬時に判断することは全く異なります。実際に相手の表情を読み、勝利の喜びや敗北の悔しさを味わう中で、役の知識は生きたスキルへと昇華されていくのです。

アミューズメントカジノで
本格的なポーカー体験を

「でも、いきなり海外のカジノに行くのはハードルが高い…」と感じる方も多いでしょう。そこでおすすめなのが、日本国内で合法的にカジノの雰囲気を楽しめるアミューズメントカジノです。

アミューズメントカジノでは、お金を賭けることなく、ディーラーが進行する本格的なポーカーをプレイできます。初心者向けの講習会を開催している店舗も多く、ルールやマナーを丁寧に教えてもらうことができます。同じ趣味を持つ仲間と出会い、切磋琢磨する場としても最適です。

覚えたての役の知識を試す最初のステップとして、ぜひ一度、お近くのアミューズメントカジノに足を運んでみてはいかがでしょうか。きっと、ポーカーの新たな魅力に取り憑かれるはずです。

国内トーナメントに参加して本格的な勝負を体験しよう

ポーカーの役の知識を身につけ、アミューズメントカジノで腕を磨いたら、次のステップとして国内で開催される大型トーナメントへの参加を検討してみましょう。

日本国内では年間を通じて数多くのポーカートーナメントが開催されており、初心者から上級者まで、あらゆるレベルのプレイヤーが熱戦を繰り広げています。中でも特に注目すべきなのが、アジア最大級のポーカーイベント「JOPT(Japan Open Poker Tour)」です。

JOPTは東京、大阪、札幌など全国各地で年間複数回開催されており、どこに住んでいても参加のチャンスがあります。大会会場では、プロプレイヤーの華麗なプレイを間近で見ることができるだけでなく、同じ志を持つ仲間たちとの交流も大きな魅力です。

ポーカーの役に関するよくある質問

ポーカーの役は全部で何種類ありますか?

ポーカーの役は、最も強い「ロイヤルストレートフラッシュ」から、役がない状態の「ハイカード」まで、全部で10種類あります。

役の種類詳細はこちら△

一番強い役と一番弱い役はどの役ですか?

一番強い役: ロイヤルストレートフラッシュです。同じスートのA-K-Q-J-10で構成され、この役が完成すれば負けることはありません。

一番弱い役(役なし): ハイカードです。どの役も成立しなかった状態で、手札の中で最も強いカードの数字で勝負します。

フラッシュとストレートはどちらが強いですか?

フラッシュの方がストレートよりも強い役です。これは、ストレートよりもフラッシュの方が成立する確率が低く、より珍しい役だからです。役の強さは、その希少性によって決まります。

ポーカーの役の強さ順は?

下の画像の順番のようになります。

ポーカー役一覧 早見表
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この記事を書いた人

世界のヨコサワのROOTSでポーカーを始める。ポーカー歴約4年、週4日以上は都内のアミューズメントポーカー店舗に行くほどのポーカー狂。ROOTSでポーカーの楽しさを知りJOPTなどの大会に参加してポーカーの世界の広さを知り、海外にも挑戦するようになる。海外大会で優勝し200万円ほどの賞金獲得経験あり。

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