フルハウスの強さはどれくらい?確率・強さ・フラッシュとの違いを徹底解説

ポーカーの役の中でも、その響きと強さから多くのプレイヤーに知られる「フルハウス」。しかし、「フルハウスって具体的にどんな役?」「フラッシュとどっちが強いの?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。

この記事では、ポーカーのフルハウスについて、基本的なルールから、出現確率、他の役との強さ比較、さらには実践で役立つ戦略まで、初心者から中級者が知りたい情報を解説します。

目次

フルハウスとは?

フルハウスとは?

ポーカーの中でも登場頻度が高く、序盤で覚えておきたい役が「フルハウス」です。

名前はよく聞くものの、具体的にどんな組み合わせで成立し、他の役と何が違うのかは意外と曖昧になりがちな役です。

フルハウスの成立要件

まずはフルハウスの成立条件など基本から整理し、役の理解を深めていきましょう。

  • 同じ数字のカード3枚と、別の同じ数字のカード2枚の組み合わせ

つまり、「スリーカード」と「ワンペア」が同時に手札に揃った状態を指します。

例えば、手札に「A・A・A・K・K」があれば、AのスリーカードとKのワンペアでフルハウスが完成します。カードのスート(マーク)は問わないため、どんな組み合わせでも構いません。

キッカーがない5枚役

ポーカーの役には、役の成立に関与しない「キッカー」というカードが存在することがあります。

しかし、フルハウスは5枚すべてのカードを使って役を完成させるため、キッカーは存在しません。この点が、他の多くの役と異なる特徴です。

フルハウスの意味

フルハウスは「フルハンド(Full Hand)」と呼ばれていました。ポーカーの歴史の初期には、ストレートやフラッシュのように5枚すべてを使う役が存在せず、フルハンドが唯一手札を「フルに」使う役だったためです。

その後、ストレートやフラッシュが役として定着するにつれて、「フルハンド」は「フルハウス(Full House)」へと呼び名が変わっていきました。「フルハウス」には「満員」や「満場一致」といった意味があり、劇場が満席になる様子などを表す言葉です。

英語圏では「フルボート(Full Boat)」という呼び方も一般的です。

フルハウスが出る確率

フルハウスが出る確率

フルハウスがどれくらいの確率で出現するのかを理解することは、戦略を立てる上で非常に重要です。

5ドローでのフルハウスの確率

ジョーカーを含まない52枚のカードデッキからランダムに5枚を引いた場合、フルハウスが完成する確率は約0.1441%です。これは、およそ694回に1回という非常に低い確率です。

計算式:
(13C1×4C3)×(12C1×4C2) / 52C5
= 3,744 / 2,598,960 ≒ 0.1441%

数学的には、約260万通りある5枚のカードの組み合わせのうち、フルハウスになるのは3,744通りしかありません。

テキサスホールデムでのフルハウスの確率

現在主流のテキサスホールデムでは、自分の手札2枚とコミュニティカード最大5枚を組み合わせて役を作ります。そのため、状況によって確率は変動します。

テキサスホールデム確率
フロップ
(最初の3枚)で完成
約0.14%
ターン
(4枚目)までに完成
約0.98%
リバー
(5枚目)までに完成
約2.60%

特に、最初に配られた手札がペア(ポケットペア)の場合、フロップでスリーカードやフルハウスになる可能性があり、戦略の幅が広がります。

ポーカーにおけるフルハウスの強さ

フルハウスの強さ

フルハウスは、ポーカー全体の役の中でも上位に位置する非常に強力な役です。初心者がまず覚えるべき「役の階級」を理解するうえでも、フルハウスがどのあたりにランクされるかを知っておくことは重要です。

特に、フルハウスは「フォーカードよりは弱い」「フラッシュよりは強い」という上下関係が曖昧な人が多いため、ここを押さえておくと勝敗判断がスムーズになります。

役の強さランキング

一般的なポーカーの役の強さは、以下の順になります。フルハウスは、上から4番目に位置します。

順位役の名前
1ロイヤル
ストレート
フラッシュ
同じスートの
「10・J・Q・K・A」
2ストレート
フラッシュ
同じスートで
数字が連続する5枚
3フォーカード同じ数字の
カード4枚
4フルハウス同じ数字3枚
+ 別の同じ数字2枚
5フラッシュ同じスートの
カード5枚
6ストレート数字が連続する5枚
7スリーカード同じ数字の
カード3枚
8ツーペア同じ数字2枚の
ペアが2組
9ワンペア同じ数字の
カード2枚
10ハイカード役が何もない状態

フルハウスが勝てる役

フルハウスは、以下の役に対して勝利することができます。

  • フラッシュ
  • ストレート
  • スリーカード
  • ツーペア
  • ワンペア
  • ハイカード

フルハウスより強い役

一方で、フルハウスは以下の役には負けてしまいます。

  • ロイヤルストレートフラッシュ
  • ストレートフラッシュ
  • フォーカード

フルハウスは、上位3役にしか負けないため、完成すればほとんどの場面で強い役として扱えます。

これらの役が完成する確率は極めて低いため、フルハウスが揃えば、ほとんどの場面で勝利を期待できるでしょう。

フルハウスとフラッシュの比較

フルハウス フラッシュ

ポーカー初心者の方が特に混同しやすいのが、フルハウスとフラッシュの強さです。「同じマークが5枚も揃うフラッシュの方が強そう」と感じるかもしれませんが、ポーカーではフルハウスの方がフラッシュよりも強い役とされています。

その理由は、出現確率の違いにあり、フルハウスの方がフラッシュよりも揃えるのが難しいのです。

フルハウスと
フラッシュ
組み合わせ確率
フルハウス3,744通り約0.1441%
(約694回に1回)
フラッシュ5,108通り約0.1965%
(約509回に1回)

このように、フルハウスはフラッシュよりも組み合わせの数が少なく、出現確率が低いことがわかります。ポーカーの役の強さは、基本的に「作りにくさ(希少性)」に基づいているため、フルハウスの方が上位の役として扱われます。

フルハウス同士の勝敗判定

フルハウス同士

ポーカーにおいてフルハウス同士の対決が起こった場合、どうやって勝敗を決めるのでしょうか。その場合は、以下の手順で判定します。

  1. 3枚組の数字の強さを比較する
  2. 3枚組が同じ数字の場合は、2枚組(ペア)の数字の強さを比較する

例1:3枚組の数字で勝敗が決まるケース

  • プレイヤーA:「A・A・A・2・2」
  • プレイヤーB:「K・K・K・Q・Q」

この場合、まず3枚組の数字を比較します。プレイヤーAは「A」のスリーカード、プレイヤーBは「K」のスリーカードです。ポーカーではAが最も強い数字なので、プレイヤーAの勝利となります。

例2:2枚組の数字で勝敗が決まるケース

テキサスホールデムのように、コミュニティカード(全プレイヤー共通のカード)を使うルールでは、3枚組の部分が同じになることがあります。

  • コミュニティカード:「A・A・A・5・8」
  • プレイヤーAの手札:「K・K」
  • プレイヤーBの手札:「Q・Q」

この場合、両者ともコミュニティカードの「A・A・A」を使ってフルハウスを完成させています。

  • プレイヤーAの役:「A・A・A・K・K」
  • プレイヤーBの役:「A・A・A・Q・Q」

3枚組が同じ「A」なので、次に2枚組のペアを比較します。プレイヤーAは「K」のペア、プレイヤーBは「Q」のペアです。Kの方がQよりも強いため、プレイヤーAの勝利となります。

もし、2枚組の数字まで同じだった場合は、引き分け(チョップ)となり、ポット(賭け金)を均等に分け合います。

フルハウスを狙う戦略

フルハウス

フルハウスは偶然に任せて完成する役ではありません。特定の状況で積極的に狙うことで、勝率を大きく高めることができます。

スリーカードができた時の判断

フロップ(コミュニティカードの最初の3枚)やターン(4枚目)でスリーカードが完成した場合、フルハウスを狙う絶好のチャンスです。

特に、コミュニティカードにペアができた場合(ボードペア)、自分の手札と合わせてフルハウスが完成する可能性が高まります。

ポケットペアからの展開

最初に配られる2枚の手札が同じ数字のペア(ポケットペア)だった場合も、フルハウスへの有力な出発点です。

フロップで同じ数字のカードが1枚出ればスリーカードになり、さらに他のカードでペアができればフルハウスが完成します。

ベッティング戦略

フルハウスが完成した場合、それは非常に強力な手であるため、基本的には積極的にベットしてポット(賭け金)を大きくしていくべきです。

しかし、あまりに強気なベットは相手を警戒させ、フォールド(ゲームから降りること)させてしまう可能性があります。

相手にコール(ベットに応じること)してもらい、最大限の利益を得るためには、相手の手役を推測しながら、ベットサイズを調整する「バリューベット」が重要になります。

フルハウスの注意点

フルハウス 注意

強力な役であるフルハウスですが、油断は禁物です。いくつかの注意点を押さえておくことで、思わぬ敗北を避けることができます。

より強いフルハウスへの警戒

自分がフルハウスを完成させても、相手がそれよりも強いフルハウスを持っている可能性があります。

特に、コミュニティカードにペアやスリーカードの可能性がある場合、相手がより高い数字のフルハウス(例:9のフルハウスやJのフルハウス)を持っている可能性を考慮する必要があります。

フォーカードの可能性

フルハウスよりさらに強い役である「フォーカード」の存在も忘れてはいけません。

コミュニティカードに「8・8・8」のようなスリーカードが見えている場合、相手が残りの1枚の「8」を持っているとフォーカードが完成します。このような状況では、たとえ自分がフルハウスを持っていても、慎重なプレイが求められます。

フォールドすべき場面

「フルハウスができたのにフォールドするなんてもったいない」と思うかもしれません。

しかし、相手のアクション(ベット額やタイミング)から、自分よりも強い役(より強いフルハウスやフォーカード)を持っている可能性が極めて高いと判断した場合は、勇気を持ってフォールドすることも重要な戦略です。

大きな損失を避けることが、長期的にポーカーで勝ち続けるための鍵となります。

フルハウスを実践で学ぼう

フルハウスの理論について学んできましたが、ポーカーのスキルを本当に上達させるためには、実践経験を積むことが不可欠です。

確率や戦略を頭で理解していても、実際のゲームの場でそれを活かすのは簡単ではありません。相手の表情を読んだり、場の流れを感じ取ったりといった感覚は、本や記事だけでは決して身につきません。

アミューズメントカジノで実践経験を積もう

フルハウスの理解を深めるには、実際のテーブルでプレイしながら感覚を磨くことが欠かせません。

アミューズメントカジノなら、ルール説明や進行をディーラーが担当してくれるため、初心者でも安心して参加できます。

まずはアミューズメントカジノで場の空気に慣れ、実際にフルハウスを狙ったり、相手のフルハウスを警戒したりといった経験を積むことが、初心者から中級者へとステップアップするための最短ルートと言えるでしょう。

国内の大型大会でさらに実力アップ

基礎が固まり、実践の場にも慣れてきたら、次のステップとして国内の大型ポーカートーナメントを観戦・参加するのもおすすめです。

中でも JOPT(Japan Open Poker Tour) はアジア最大級のイベントとして知られ、全国から腕に自信のあるプレイヤーが集います。

競技としてのポーカーの雰囲気や戦略の奥深さを体感できる貴重な場で、上級者のプレイを観察するだけでも得られるものは多いでしょう。自分の成長度合いを試すステージとしても最適です。

フルハウスのよくある質問

フルハウスとストレートフラッシュ、どっちが強いですか?

ストレートフラッシュの方が強いです。

ストレートフラッシュは、同じスートで数字が連続する5枚のカードで構成される非常に強力な役で、フルハウスよりも上位に位置します。

ポーカーにおけるフルハウスの強さはこちら△

フルハウスとフラッシュ、どっちが強いですか?

フルハウスの方が強いです。見た目のインパクトからフラッシュの方が強そうに感じるかもしれませんが、ポーカーの役の強さは出現確率の低さ(作りにくさ)で決まります。

フルハウスはフラッシュよりも出現確率が低いため、より強い役として扱われます。

フルハウスとフラッシュの比較はこちら△

フルハウスが2人出たらどうなりますか?

まず3枚組の数字を比較します。例えば、「K・K・K・2・2」と「Q・Q・Q・A・A」の勝負なら、Kのスリーカードを持っているプレイヤーが勝ちます。

3枚組が同じ数字の場合は、次に2枚組のペアの数字を比較して勝敗を決定します。

フルハウス同士の勝敗判定の詳細はこちら△

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この記事を書いた人

世界のヨコサワのROOTSでポーカーを始める。ポーカー歴約4年、週4日以上は都内のアミューズメントポーカー店舗に行くほどのポーカー狂。ROOTSでポーカーの楽しさを知りJOPTなどの大会に参加してポーカーの世界の広さを知り、海外にも挑戦するようになる。海外大会で優勝し200万円ほどの賞金獲得経験あり。

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